◇一時帰宅上限内 「居住には表土除去を」 文部科学省は21日、福島第1原発から半径20キロ圏内の大気中の放射線量を初めて公表した。半径約5キロ以内では一部を除いて1時間当たり10マイクロシーベルト以上の高い線量を観測。大熊町では一時、124マイクロシーベルトに達した。10時間屋外に居続けると、一般人の人工被ばくの年間許容量(1000マイクロシーベルト)を超える。内閣府原子力安全委員会によると、半減期が30年と長いセシウム137の影響が大きく、今後なかなか線量が下がらない可能性もある。このため同委は、住民が再び居住するには、放射性物質が沈着した表土除去などの対策が必要との見方を示した。 調査は政府の原子力災害対策本部の指示で、「警戒区域」に指定された圏内への住民の一時立ち入りが可能かどうかを判断するために実施。3月30日~4月2日と4月18、19日の2回に分け、主な道路上の線量を2キロ間隔で