宮崎県は16日、「宮崎牛」ブランドを支える種牛を一括して管理する県家畜改良事業団(同県高鍋町)で、家畜の伝染病、口蹄疫(こうていえき)の疑いのある肥育牛5頭が見つかり、種牛49頭を含む308頭の殺処分を決めたと発表した。県は、農家へ供給する冷凍精液の9割を作るエース級の種牛6頭を事前に避難させていたが、感染の疑いは否定できず経過観察を行う。宮崎県産の子牛は、松阪牛などブランド牛の産地にも出荷されており、影響が懸念される。 県事業団は、先に口蹄疫が発生した同県川南町の農場を中心とする半径10キロの移動制限区域内にあり、最も近い発生農場から約2キロしか離れていない。種牛55頭の感染が懸念されながら、家畜伝染予防法によって移動できずにいたが、エース級の6頭については国から特別に許可を得て、13〜14日に約20キロ離れた同県西都市に避難させていた。 同県高鍋町での感染疑い例は初めて。県事業団に