TBSの前身、ラジオ東京テレビ(KRT)が1958年に制作したテレビドラマである。三洋電機[注 3]の一社提供による単発ドラマ番組「サンヨーテレビ劇場」の一編(第42回)として、1958年10月31日に放送。通常は22時から30分間の放送枠だったが、このドラマでは22時 - 23時40分に拡大された。主演はフランキー堺。テレビ放送黎明期に制作され大きな反響を呼び、“ドラマのTBS”の礎となった作品として、日本のテレビ史に語り継がれている。 冒頭部分には、実際の極東国際軍事裁判の映像(東條英機元首相に判決が言い渡される様子)が使用されている。 第二次世界大戦中の1944年。高知県幡多郡清水在住の清水豊松(しみず とよまつ)は、気の弱い平凡な理髪師。理髪店を営んでいたが、戦争の激化によって赤紙が届き、応召することになる。 内地の某部隊に所属した豊松は、厳しい訓練の日々を送る。ある日、撃墜された