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ブックマーク / yuiami.hatenablog.com (6)

  • 才能が必要と考えられている分野ほど女性研究者の比率が低い - まとまり日記

    という論文が「サイエンス」誌に掲載された(リンク)。 STEM(Science, Technology, Engineering, Mathematics)といういわゆる「理系」の分野では、研究者に女性が占める割合が低いといわれてきた。また社会科学系・人文系の分野でも女性研究者の比率が少ない分野がある(経済学や哲学)。この原因をめぐってはさまざまな議論がなされてきたが、この論文はさまざまな仮説を比較して、〈「ある分野で研究者として成功するには才能が重要である」とその分野の研究者が考えている程度〉が、その分野のPh.D.の中に女性が占めている割合と相関しており、その分散をよく説明していることを主張する。これがなぜ重要かというと、多くの人はこれと同時に「女性は知的才能において男性よりも劣っている」というステレオタイプを抱いており、これが上の考えと結びつくと「女性は男性よりもこの分野で成功できな

    才能が必要と考えられている分野ほど女性研究者の比率が低い - まとまり日記
    heis101
    heis101 2017/11/26
  • 理性をモデル化する - まとまり日記

    スティッチ&シュタインの議論では、自然選択からヒトが理性を持つことを直接導き出すのは難しいことがわかった。彼らはとくに「〈転ばぬ先の杖〉論法」を用いて、進化の道程において自然選択によって最適にデザインされた認知システムは、理性的なシステムとは限らないと論じた。 しかし、より理性的な認知システムをもっている方が、そうでないよりも適応度が高くより生き延びやすいような状況は容易に想像できる。例えば干ばつのときでも水のかれない泉の場所を知っていれば、知らないよりもそれだけ生き残りの確率は高まるだろうし、「ホメオパシーにプラシーボ以上の効果がない」という知識はときには自身や自分の子孫の生死にも関わる。頭がよければよい程適応度が高くなるかは別にしても、真なる信念を持っている方が誤った信念を持っているよりも生き残りに役立つ(ことがある)というのは直観的な説得力を持つし、だからこそ多くの哲学者が賛成の身振

    理性をモデル化する - まとまり日記
  • 生物哲学の基礎 - まとまり日記

    訳者の方から献頂きました。 生物哲学の基礎 作者: マルティーンマーナ,マリオブーンゲ,Martin Mahner,Mario Bunge,小野山敬一出版社/メーカー: シュプリンガージャパン発売日: 2008/08メディア: 単行 クリック: 18回この商品を含むブログ (5件) を見るありがとうございます。最近は生物学の哲学の教科書(英語)が雨後の竹の子のように出ているが、最近の出版ラッシュを入門書の第二世代(あるいは第三世代)とすると、このはそれよりも一つ前の世代の入門書(97年出版)。あともう二つ入門書の翻訳がでる予定なので、今年は生物学の哲学の年になるとおもう(I hope)。

    生物哲学の基礎 - まとまり日記
    heis101
    heis101 2010/02/13
    「最近は生物学の哲学の教科書(英語)が雨後の竹の子のように出ているが、最近の出版ラッシュを入門書の第二世代(あるいは第三世代)とすると、この本はそれよりも一つ前の世代の入門書(97年出版)。」
  • まとまり日記

    先日Natureなどに寄稿経験のある科学ジャーナリストであるAmanda Heidt氏から、種問題についてのインタビューを受けました。 Heidt氏は他の生物学者などにも取材して、種問題の現状についての記事を一般向けオンライン科学雑誌であるLive Scienceに寄稿しましたが、その中でわたしのコメントも紹介されています。 よろしければご笑覧ください。 以下は先日刊行になった監訳書『「科学的に正しい」とは何か (ニュートン新書)』の宣伝のためにウェブメディアに執筆しようと計画していたものです。しかし事情により計画がうまくいかなかったので、用意していた下書きをブログ用に編集したものを掲載します。 新しい国際政治学は「知的謙虚さ」を欠くか 昨年末より、国際政治学のあり方についてX(旧ツイッター、以下旧名を用いる)上で大きな論争があった。きっかけは著名な国際政治学者である故高坂正堯氏の講演録の

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    heis101
    heis101 2009/08/25
    生物学の哲学。
  • 輸入学問の功罪 - まとまり日記

    輸入学問の功罪―この翻訳わかりますか? (ちくま新書) 作者: 鈴木直出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2007/01メディア: 単行購入: 1人 クリック: 51回この商品を含むブログ (51件) を見るを読んだ。 このは、カントやマルクスといったドイツ系の哲学書の翻訳が一般読者にまったく理解できないものになっていることを告発しつつ、その背景を、市場から乖離した教養主義に求めたもの。 著者は第一章で、哲学書の翻訳が一般読者にきわめて読みにくいものになっていることを、『資論』の翻訳を例にして示す。著者は、1924年に刊行された高畠素之の翻訳とそれより二十年遅れて出版された向坂逸郎の翻訳(岩波文庫)を比較し、向坂訳が一般読者にとってきわめて読みにくいものになっているのにたいし、それより二十年前に出された高畠訳のほうが読みやすさという点では上回っていることを例示する。この可読性の低さ

    heis101
    heis101 2009/08/25
    「カントやマルクスといったドイツ系の哲学書の翻訳が一般読者にまったく理解できないものになっていることを告発しつつ、その背景を、市場から乖離した教養主義に求めたもの」「逐語訳主義、同品詞対応」
  • 分析哲学を理解するには意外と訓練がいる - まとまり日記

    科学や不平等について書かれた某の訳文についての議論を見た(訳を批判するのが主題ではないので、訳書にはリンクしません)。そこでの指摘を見る限り、訳の問題には、予備校でやるような英文読解の問題もあったが、哲学のカルチャーや術語の重みがうまく理解されていないからくるものもあったようだ。 これは、哲学の専門家でない人が哲学のを訳すときによく出てくる問題で(上のを訳した方は心理学者のようだ)、いくつかの例が思い浮かぶ。 マイヤーので、essentialism(質主義)が「実在論」と訳されたことがあった(マイヤーは個々の種に関しては質主義に反対するが、種カテゴリーについては実在論者なので、このように訳すとマイヤーの主張を完全に取り違えてしまうおそれがある)し、 またマイヤーの別の訳書では、scientific realism(科学的実在論)が「科学的現実主義」と訳されたこともある(当該の

    分析哲学を理解するには意外と訓練がいる - まとまり日記
    heis101
    heis101 2009/06/22
    「哲学のカルチャーや術語の重みがうまく理解されていないからくるものもあったようだ。」「哲学(とくに英米の)というのが、専門分化していないように見えて、実は専門分化しているからではないか」
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