「ぎゅいいいいいいーん」、「ぎゅろろろろろろー」。 スイッチを入れ、つまみをひねると、そんなふうに鳴りはじめる楽器がある。それがコルグの「monotron」というシンセサイザーだ。単4電池2本で動作し、サイズはiPhone程度。それが5000円ほどで売られている。 安くて手のひらサイズの電子楽器はもう珍しくないかもしれないが、monotronがすごいのは、純然たるアナログシンセサイザーということ。しかもアナログのクオリティを維持するため、すべて日本で製造されている。 ただし構成は極めつけにシンプルだ。音源となる発振器の「VCO」。それにフィルターをかける「VCF」。VCOのピッチやVCFのカットオフを揺らす「LFO」が1基づつという構成だ。VCAやエンベロープジェネレーターはない。 演奏するのは鍵盤状の「リボンコントローラー」。さわるとゲートが開いて音が出る仕組みだ。鍵盤はプリントされてい
![時代は新しいアナログへ 電子楽器「monotron」が生まれた理由 (1/7)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/4c4d5337c124644641292433f7b3e938180092c9/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fascii.jp%2Fimg%2F2010%2F05%2F22%2F1574332%2Fl%2F56341fec7b290e1b.jpg%3F20200122)