タグ

2017年7月9日のブックマーク (8件)

  • 第五回 伴大納言絵巻 ――泣く女|日本人は闇をどう描いてきたか|webちくま

    美術にはただ美しいだけでなく、怖さ、暗さ、不気味さを帯びた作品が数多くある。なぜ闇が描かれるのか、その先にある救い、そして笑いとは――作品に即して読みとく、闇からの日美術入門。第五回は、歴史事件を描いた作品から。 応天門の変と摂関政治の幕開け 延喜元年(九〇一)成立の歴史書『日三代実録(にほんさんだいじつろく)』には、貞観八年(八六六)閏三月十日、内裏の応天門が焼失した記録が残る。続いて同年八月三日、大宅首鷹取(おおやけのおびとたかとり)が大納言の伴善男(とものよしお)とその息子を放火犯として告発、九月二十二日には、伴父子及びこれに連座して紀夏井(きのなつい)らが流罪となったことが記されている。 歴史上、応天門の変(おうてんもんのへん)と呼ばれるこの事件の背景には、伴善男や紀夏井ら平安初期に擡頭(たいとう)した新官人群と、藤原良房(ふじわらのよしふさ)ら門閥貴族との対立があったと

    第五回 伴大納言絵巻 ――泣く女|日本人は闇をどう描いてきたか|webちくま
    hharunaga
    hharunaga 2017/07/09
    「勧善懲悪を題材にした絵巻は、これ以前に存在しない。…現代の我々が慣れ親しんだドラマツルギーは、十二世紀末の貴族社会において、とても前衛的で、挑戦的な主題」
  • 映画について書く・語るという行為は新たな時代に突入しているーー『映画評論・入門!』モルモット吉田インタビュー

    映画について書く・語るという行為は新たな時代に突入しているーー『映画評論・入門!』モルモット吉田インタビュー 映画評論とは何か? それはなくてはならないものなのか? 気鋭の映画評論家・モルモット吉田氏の初の単著『映画評論・入門! 観る、読む、書く』が洋泉社より発売中だ。同書では、評論を巡る論争・事件歴史から、“名作“”の公開当時の批評分析まで、徹底した調査と巧みな整理によって、映画の魅力、映画評論の面白さが紐解かれている。 このたび、リアルサウンド映画部では著者モルモット吉田氏にインタビューを行った。書構成の背景から、自身に影響を与えた映画評論家の存在、そしてこれからの映画評論の在り方について、たっぷりと語ってもらった。(編集部) 新しい批評の熱気 ――『七人の侍』や『ゴジラ』など、現在“名作”と位置付けられている作品も、公開時は批評家や新聞記者を通して非常に活発な議論が行われていたこ

    映画について書く・語るという行為は新たな時代に突入しているーー『映画評論・入門!』モルモット吉田インタビュー
    hharunaga
    hharunaga 2017/07/09
    「(試写室よりも)公開初日に環境の整った劇場で観る観客が、最も早く作り手の意図した状態で観ることができるんです」
  • 東京新聞:木の国の物語 中嶋尚志 著:Chunichi/Tokyo Bookweb(TOKYO Web)

    hharunaga
    hharunaga 2017/07/09
    「中韓は材(楠木や松)が硬いから鉋(かんな)や鋸(のこぎり)を押し、(檜の)日本は引く。大陸伝来の技術だが、風土の中で違う道を歩んだ。檜という材が職人の気質を生んだ」。評:塩野米松。
  • 東京新聞:戦争の日本古代史 倉本一宏 著:Chunichi/Tokyo Bookweb(TOKYO Web)

    トップ > Chunichi/Tokyo Bookweb > 書評 > 記事一覧 > 記事 【書評戦争の日古代史 倉一宏 著 Tweet 2017年7月9日 ◆東アジア差別の源を明示 [評者]川尻秋生=早稲田大教授 書は、百済・新羅を巻き込んだ倭国(わこく)と高句麗の戦い(四世紀)、「任那」をめぐる争い(六~七世紀)、白村江の戦い(七世紀)、藤原仲麻呂の新羅出兵計画(八世紀)、新羅・高麗への敵視(九~十世紀)、刀伊(とい)の入寇(にゅうこう)(十一世紀)を取り上げ、さらには蒙古襲来(十三世紀)、豊臣秀吉の朝鮮侵攻(十六世紀)、そして近代日戦争観の底辺に流れる前近代的な思想についても俯瞰(ふかん)する。 書の特徴は二つにまとめられる。第一に古代を中心としながらも、著者が近代までの戦争史を射程に入れて論じた点である。歴史学者は、えてして自分の専門とする時代や対象から踏み出して、

    東京新聞:戦争の日本古代史 倉本一宏 著:Chunichi/Tokyo Bookweb(TOKYO Web)
    hharunaga
    hharunaga 2017/07/09
    “東アジアに対する差別意識の出現は古代に遡り、そのキーワードは「東夷の小帝国」にあるという。日本(および倭)の地位は中華帝国より低いが、朝鮮諸国よりは上位…とする思想である”
  • 東京新聞:あとは野となれ大和撫子 宮内悠介 著:Chunichi/Tokyo Bookweb(TOKYO Web)

    hharunaga
    hharunaga 2017/07/09
    “内戦・テロ・宗教対立などが複雑に絡みあう国際政治のリアリティーと、ポストヒューマンSFやキャラクター文化の想像力を結び付け、しかもそれを「日本人」の足元へと切り返してきた”
  • 今週の本棚:本村凌二・評 『世界史を創ったビジネスモデル』=野口悠紀雄・著 | 毎日新聞

    (新潮選書・1836円) 多様性確保とフロンティア拡大 ある哲学者と経済学者はよく散歩した。あるとき哲学者が「結局のところ、経済学とは最小限の努力で最大限の効果をあげようとする学問だろう」とからかったらしい。カチンと来た経済学者は「とどのつまり、哲学とは最大限の努力で最小限の成果をあげようとする学問だろう」と言い返したという。 経済学者として名高い著者は、歴史「を」学ぶのではなく、歴史「に」学ぶことが大切だと指摘する。その知的な営みは「歴史を哲学する」ことではないか、と評者は思う。哲学であるからには、最小限の努力ではすまない。多少の回り道もあるが、得られる点も少なくない。

    今週の本棚:本村凌二・評 『世界史を創ったビジネスモデル』=野口悠紀雄・著 | 毎日新聞
    hharunaga
    hharunaga 2017/07/09
    “歴史「を」学ぶのではなく、歴史「に」学ぶことが大切だと指摘する。…重要なのは、「多様性の確保」と「フロンティアの拡大」である”
  • 今週の本棚:養老孟司・評 『日本再生は、生産性向上しかない!』=デービッド・アトキンソン著 - 毎日新聞

    (飛鳥新社・1400円) 耳が痛い日文化政治や経済に無関心な私が、なぜこの書評するか。しかも「生産性向上」というタイトルを含む書物は、素人の私が見ただけでも複数ある。だから、またか、と思う人もあろう。じつは『新・観光立国論』という著者のを昨年ここで書評した。その続きと思っていただけばいい。私の関心は経済ではなく、日文化論なのである。 それにしても「生産性向上」とはなにか。国民総生産を国民全体の労働時間で割れば、一時間当たりの生産量が計算できる。現代の日人は国際水準から見てそれが低すぎる。そこが問題らしい。でもこの話を私自身に当てはめようとすると、途端にわからなくなる。私の総生産は払う税金から計算できると思うが、私の労働時間はどう計算されているのか。八十歳の爺(じい)さんの労働時間は、統計上はたぶんゼロではないか。それなら私…

    今週の本棚:養老孟司・評 『日本再生は、生産性向上しかない!』=デービッド・アトキンソン著 - 毎日新聞
    hharunaga
    hharunaga 2017/07/09
    「問題は生産性の向上ではない。生産性が低いのは、なにかの結果に過ぎない。…それこそがそれぞれの読者が深く考えるべきことである」
  • 今週の本棚:高樹のぶ子・評 『「生きものらしさ」をもとめて』=大沢文夫・著 | 毎日新聞

    (藤原書店・1944円) 人間はゾウリムシと同じだ タイトルの柔らかさにごまかされてはならない。大阪大学や名古屋大学の名誉教授であり、生物物理学の巨人である著者の、読みやすくて思わず唸(うな)る、そして笑う、けれどそこに書かれていることは唸ったり笑ったりでは済まされない、大真面目に人間の質を考える、エッセイ風な、いや学術的な、そのどちらでもある読み物なのだ。 こので一貫して著者が言いたかったことは「人間はゾウリムシと同じだ」ということ。様々な実験を通して、それを証明してみせる。

    今週の本棚:高樹のぶ子・評 『「生きものらしさ」をもとめて』=大沢文夫・著 | 毎日新聞
    hharunaga
    hharunaga 2017/07/09
    “私には「飽きる」才能がある。…この点だけは電脳に追い越されることはないだろう。…死を受容するための「生きることに飽きる」能力”