以前、「獣の世界的イデオローグ」で、世界的ベストセラー『サピエンス全史 文明の構造と人類の幸福』、『ホモ・デウス テクノロジーとサピエンスの未来』の著者であるユヴァル・ノア・ハラリ氏の仏教に由来するヴィパッサナー瞑想の実践や二元論的世界観について触れた。これはハラリ氏の唯物主義的傾向とどのように関係するのかと疑問に思ったのだが、その後、途中で読むのを中断していた、人智学派の、トランスヒューマニズム批判の著作を再度めくってみたら、ちょうど、これに関する記述に出会ったので、今回はこれを紹介したい。 k-lazaro.hatenablog.com 著者は、以前にも出てきたアンドレアス・ナイダー氏で、『デジタルの未来?』(2019年)という著作である。 予備知識が必要で、少し難解なので、予め少し補足しておきたい。 冒頭に、ゲーテの『ファウスト』に登場するメフィストと言う悪魔の名がでてくる。シュタイ