タグ

ブックマーク / kuenishi.hatenadiary.jp (12)

  • コードを書いて金を稼ぐ - kuenishi's blog

    初めてまともに携わったシステムはNTT研究所で作られていたCBoCといわれるものであった。内容について詳しくは述べないが、国内では割と先進的でありながらとにかくNTTの事業会社(割と稼いでいる)で使えるものを作ろうというものであった。この時期は研究所は研究だけしていればよいというものではなく事業貢献が求められており、論文になるような研究を生み出すだけでなくそれをどうやってビジネスにするかが重要視されていたのだと思う。このとき作ったものは実際に事業会社で使われ、退職の前後には年間数万円が口座に振り込まれるようになっていた。なお収入なので税金の扱いを間違えないように。しかし特許といえばガッポガポ…というイメージだがそんなに当たることはない。わたしが携わったそのソフトウェアは確かに使われていたが、事業会社のビジネスの中核を支えていくようなものにはならなかった。ならなかったのでメンテナンスフェーズ

    コードを書いて金を稼ぐ - kuenishi's blog
  • 適切な解像度で物事をみるということ - kuenishi's blog

    タイトルに書いてしまうと書き終えた気になってしまうのだが…大人として社会に生きる以上は何事にも目をつぶっていくことはできない。ある物事に対して、関わりが少なければボンヤリとした理解でいいだろう。関与が薄い場合は善意も悪意もなく無関心であるからだ。もちろん、例えば児童虐待のように無関心では済まされない問題もあるけれども、◯◯に無関心では済まされないというのは内容や社会のあり方によって変わってくるからだ。これは良し悪しの問題ではなく、単にそれぞれ時代や背景、事情があるということだ。 積極的に関わっていくのであれば高い解像度で対象を理解しなければならない。細部まで理解した上で全体最適になるような問題を定義して解決法を考えるのがよいだけなのだが、それをしないで、曖昧な理解のまま関与を深めていくと大抵事態は悪化する。そういうものは大抵「関与してる俺意識高くてハイアー・マインドかっこいい」といった自意

    適切な解像度で物事をみるということ - kuenishi's blog
    higed
    higed 2018/12/20
  • 「技術」という言葉について - kuenishi's blog

    とくにソフトウェアとかインターネット的な世界のはなし。典型的な用法は「〜〜という新しい技術仕事で使いたいのだけど、上司が許可してくれない」というものだ。この〜〜には、たとえばちょっと前だとLAMP, Ruby on RailsとかAWSとかHadoopだし、今だとなんだろう、DockerとかC#かな。うーんこの違和感。私の定義では、これはどれも技術ではない。ただのソフトウェアだ。AWSはサービスだ。 TCP/IPやSIPは技術だろうか?わたしの感覚ではノーだ。ただの仕様だ。いずれもベースになっている技術はあって、たとえばパケットのルーティングや名前解決、フレーム再送やウィンドウ制御の仕組みや実装は技術といっていいだろう。Hadoopは分散処理の技術を実装したソフトウェアだ。LAMPはWebサービスを実装するためのソフトウェアスタックの総称で、そのなかに様々な要素技術はあるだろう。Dock

    「技術」という言葉について - kuenishi's blog
  • トップレベルのコンピュータエンジニアなら普段からチェックして当然の技術系メディアN選 - kuenishi's blog

    〜〜が知っておくべきサイト20選とか、エンジニアなら今すぐフォローすべき有名人とか、いつも釣られてみにいくと全く興味なかったり拍子抜けしたりするわけだが、こういうのが並んでいたらあまりの格の違いに絶望してしまうだろうというものを適当に並べてみた。私が見ているわけではなくて、こうありたいと思っている私の願望である。どちらかというとインフラ系とか基盤系のものに偏っているが、あくまで私が興味ある一連の例だと思ってください。「これが入ってない!」というクレームは受け付けますので、是非教えてください。一緒に成層圏まで意識を高めましょう。 情報サイト、有名ブログ Software Engineering Radio : IEEEが主催しているソフトウェアエンジニア向けのPodCast。データベースからフロントエンド、暗号、ハードウェア、マイクロサービス、などなどとにかく多様なジャンルの最新のトピックの

    トップレベルのコンピュータエンジニアなら普段からチェックして当然の技術系メディアN選 - kuenishi's blog
    higed
    higed 2018/04/13
  • 消すだけなのに rm -rf がいっつも長くて待ちきれない問題 - kuenishi's blog

    rmコマンドで大量のファイルを削除しようとするとjournaldがめっちゃリソース持っていく件— bokko (@cubicdaiya) 2017年8月3日 今時のファイルシステムはみんなジャーナルもってて何かあったときにそこからリカバリする仕組みになってるので、当たり前といえばそうなんだけども。 (TODO: ここにファイルシステムのツリー+ジャーナルのポンチ絵を手描きでも何でも描く) ご尊のデータのツリーと何らかのWALを1セットで持っておくのはRDBだろうがファイルシステムだろうがそうは変わらない、で、削除についても並行制御をうまくやるために削除フラグをログに入れておいてあとで尊のデータを整理するというのが基的な設計になる。そこで私は立ち上がった(TL;DR: 特にオチとかはないです)。 rm -rf が遅いのは人類にとって損失ではないか。もっと速く完了するようにすれば、 rm

    消すだけなのに rm -rf がいっつも長くて待ちきれない問題 - kuenishi's blog
  • なぜErlang/OTPなのか - kuenishi's blog

    このテーマ自体はさんざん語り尽くされていることである。たとえば山口君によるWhy Erlang? というブログ記事の翻訳や、戦闘機Programming Erlang: Software for a Concurrent World (Pragmatic Programmers))を読めば世間でいわれていることはよく分かる。もしくは、同僚が最近書いたソフトウェアデザインの記事を読んでもらってもよいだろう。 Software Design (ソフトウェア デザイン) 2014年 02月号 [雑誌] 出版社/メーカー: 技術評論社発売日: 2014/01/18メディア: 雑誌この商品を含むブログ (3件) を見る 私自身もErlangに出会ってから5,6年が経とうとしているが、当初はそのよさがよくわかっていなかったように思う。しかし、仕事で高可用性が要求される複雑な分散システムに携わるよう

    なぜErlang/OTPなのか - kuenishi's blog
  • 広がる世界 - kuenishi's blog

    事実は小説よりも奇なり、人間万事塞翁が馬といわれる。奇妙に絡み合った人間の運命の糸は今こうして僕の手を操ってこの日記を書かせている。自分では全くそういう実感がないのだけども、僕は多分、社会的にはエリートと呼ばれる部類の人間で、コンピューターが好きだったので理系の某大学院を出たら大学に残って研究するのか、どこかのメーカーにでも就職して研究なり開発なりをして技術を変えていくのだろうなあと思っていた。実際に就活をして某大企業に就職して、ここ数年の国産メーカーへの逆風を全く心配しなくてもよいところだったので、その某大企業にいるうちに結婚して、なんだかよくわからないけど30年くらい働いて定年退職して云々といったレールに乗った人生を歩むのだろうなと思っていた。 ところが、である。むしろそういった戦後の高度成長的幻想の世界は無事に否定され、僕は全く異なる文化の全く別の人生を歩もうとしている。Python

    広がる世界 - kuenishi's blog
    higed
    higed 2017/09/21
  • 人間万事塞翁が鹿 - kuenishi's blog

    そういうわけで新卒からずっと勤めていた会社を退職しました。別に隠しておるわけではありませんが、例によってこのブログは想像上の団体・人物により構成されておりますので現実の団体・人物には一切関係ございません。また筆者の関係する団体・人物に関連することなく事実無根でございます。 どうして退職するのかという理由につきましてはご勘弁ください。まあひょんなことから偶然、と書いて偶然とは何だと考えてみるとその事象の主観確率が著しく低いにも関わらず起きてしまったことだと言えるのですが、普段の言動や知己からカルマからまとめて考えると必然だとも言えるわけであります。どうでもいいですね。ここまで読んでくれてありがとうございます。 そんなに前職が大変だったのか、辛かったのかと思い遣っていただけるのかもしれませんがそうではないことを示すために職場がどんなに素晴らしかったか書いておくことにしますね。 すんげえ人がゴロ

    人間万事塞翁が鹿 - kuenishi's blog
  • 筑波大学で分散システムの話をしてきました - kuenishi's blog

    また呼んでいただいたので、筑波大学の情報システム特別講義D(1/19, 20 - 20日4限)で話してきました。これは業界で川島さんに無茶振りをされた人が聴講に来た大学生を置き去りにして講師陣に実力を試されるという素敵なイベントです。発表に使ったスライドはこちらです。自分で論文読んで証明を考えながら作ったスライドなので曖昧なところや誤りがあれば指摘いただきたいです。 前回はデータベースの話をしました。 kuenishi.hatenadiary.jp 今回は、転職もしたし、NoSQLブーム的なのも一通り終わったのでもうデータベースの話でもねーだろってことで、分散システムの理論面に入門した内容になっています。分散システムの理論面は20世紀に一通り出揃ってしまって、21世紀の最初の15年は実装と運用の時代でした。具体的には、理論と実装のギャップをどう埋めるかという研究や試行錯誤が盛んで、理論それ

    筑波大学で分散システムの話をしてきました - kuenishi's blog
  • 2017年のクラウドを占う - kuenishi's blog

    どうもあけましておめでとうございます、分散システム界の負け犬こと李徴・ザ・グレートタイガーです。どちらかというといきなり吠えつくよりも山に篭ってこじらせていくタイプです。新春からAWS,サーバレス,コンテナ,マシンラーニング …2017年のクラウドを占う:新春特別企画|gihyo.jp … 技術評論社という記事を目にし、「ウソはいけません」とコメントしたところ何が当で何がウソか分からなくなってきたので、わたしも2017年のクラウドを占いつつ、件の記事の批評をしてささやかながら新年の書き初めとしたいと思います。 🔥🔥🔥🔥🔥 件の記事ではまず、 そしてこのデジタライゼーションの基盤にあるもっとも重要なテクノロジがクラウドコンピューティングです。 という言葉から理解できないのだが、デジタル化とは何を指すのか?一昔前には「OA化」という言葉が一斉を風靡した。どの企業でも小売なら会計はP

    2017年のクラウドを占う - kuenishi's blog
  • 分散プログラミングモデルおよびデザインパターン - kuenishi's blog

    同名の某記事について。僕がタイトルから想像する期待を、なんだか意外な方向に裏切ってくれた記事であった。批判するだけではよくないので、同じタイトルで僕ならどういう話になるか…という話をしよう。絵のない長文だ覚悟して読め(ΦωΦ)フフフ…。 分散プログラミングモデル プログラミングモデルとはなんであろうか。 …CもJavaもMPIも登場していない1972年の論文を持ってこられてそれがオリジナルだみたいなこと言われてもえー…って感じで、Flynnの1972年の論文は並列計算やHPCの方面へ非常に大きな影響を与えていると思う。ただしそれはCPU内の話であって、時代が進むと共にたとえば牧野先生の日記「並列計算機のプログラミングモデル」で書かれているような議論につながるといえば繋がるには繋がるが、このレベルで計算を並列化する議論にしか応用できない。せいぜい、プログラミングモデルとひとくちにいっても様々

  • リアルタイムとバッチの違い - kuenishi's blog

    昨日、分散DB読書会のあとに品川のラーメン屋でリアルタイムとは何ぞや〜みたいな話になった。自分の思いついたポエムをここに書いておこう。現場の問題とはあまり関係がない。 Stream Data Processing: A Quality of Service Perspective (Advances in Database Systems)というによれば、DSMS (Data Steram Management System) とDBMS (Database Management System)の違いは、クエリを発行するデータ集合の性質にある。つまり、DBMSは今ある有限のデータに対して操作を行うための仕組みで、DSMSはこれからやってくる無限のデータに対して操作を行うための仕組みと定義されていた。このDSMSというやつは、古式ゆかしいストリーム処理システムのことで、まあいわゆるCEP

    リアルタイムとバッチの違い - kuenishi's blog
    higed
    higed 2015/06/16
  • 1