2021年06月22日掲載 人事パーソン要チェック! 新刊ホンネ書評 - [208]『恐れのない組織―「心理的安全性」が学習・イノベーション・成長をもたらす』 本書は、最近注目を集めている「心理的安全性」という概念の提唱者である著者が、フォルクスワーゲン、ピクサー、福島原発などさまざまな事例を分析し、対人関係の不安がいかに組織を蝕むか、それを乗り越えた組織の在り方とは何かを語った本です。 3部構成の第1部「心理的安全性のパワー」(第1~2章)では、心理的安全性とは何か、心理的安全性がなぜ重要なのかを説明し、さらに、なぜ多くの組織で心理的安全性が当たり前になっていないのかを考察しています。 第1章では、医療事故につながりかねなかった病院での事例から、対人関係の不安のために職場で従業員が本心を言わないことがパターン化すると、仕事の質に深刻な影響を及ぼしかねないとしています。心理的安全性とは、率