東京・池之端の「旧岩崎邸庭園」隣に5年前に開館した「国立近現代建築資料館」という施設をご存じだろうか。少々お堅い名前だが、毎年春と秋に開催される企画展は入場無料で、コンパクトながらも情報の詰まったカラー図録が無償でもらえるという、建築に興味がある人におすすめの施設だ。 建築は、それがどんなに文化的・芸術的価値を持っていようとも、実物をまるごと美術館や博物館に展示したり収蔵したりはできない。なおかつ、耐震性が低いなどの物理的な理由や、持ち主が維持できないなどの経済的な理由で、改変されたり取り壊されたりもする。そこで、建築物そのものに代わって、その学術的、歴史的、芸術的価値を継承していくために、なくてはならないのが図面や模型などの「建築資料」だ。 「国立近現代建築資料館」は、こうした資料の劣化や散逸、海外への流出を防ぐための機関として、2013年に設立された。手描きの図面が作成された時代の資料
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