「4年制大学への進学率は両親の年収と比例する」。10年ほど前の東京大学の調査でこんな関連性が明らかになりました。確かに、私の周囲を見回しても、大学生は比較的恵まれた環境で育った人が多いと感じます。 親の収入が子供の進学に影響するという話はどうやら世界共通の課題のようです。朝日新聞の記事によると、「経済格差による進学の壁が一般的には低いとされるフランスでさえも親の仕事や年収によって子供の進学が左右される」とありました。 こうした現状に対して危機感を呈したパリ政治学院のフレディリック・ミオン学長の興味深い言葉があります。「エリートは社会全体を代表しなければならない。外交官の子供が外交官に、官僚の子弟が官僚にと言う再生産ばかりでは、国民の共同体を支える使命を達成できない。そう。同じような価値観を持つ人間だけで世界を動かしていくというのは大きなリスクを孕んでいるのです。 もちろん、この危うさに誰も
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