無力化された学部教授会、ボトムアップで活性化を 決定権は学長にあっても、教授会は学長を動かすことができる 田原博人 宇都宮大学名誉教授(宇宙電波天文学) 元鹿児島大学長の田中弘允氏、元静岡大学長の佐藤博明氏と宇都宮大学長を2001年から2005年まで勤めた私の3人は、昨年「検証国立大学の法人化と大学の責任」(東信堂)と今年「2040年 大学よ甦れ」(東信堂)を相次いで上梓した。 検証していく過程で改めて明確になったのは、国立大学の法人化は、財界と政府が一体となって大学における「学問の自由」を軽視し、「大学の自治」を脅かす余地を含んだまま実行されたということだ。結果として、学部教授会が無力化された。実際、最近会った現役の教員は「教授会は報告事項ばかりで、何事も自分たちで決められない。何かやろうとしても、そのための経費はなく、やる気も失せてしまう」と嘆いていた。 だが、そうやって教員たちが諦め
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く