『恐れのない組織――「心理的安全性」が学習・イノベーション・成長をもたらす』チーム研究の第一人者が唱える「心理的安全性」とは? 組織の中で、自分の発言が曲解されてしまうのではないかとか、それで足を引っ張られるのではないかと心配しだしたら、表立った発言は控えるようになり、裏で根回しするようになるのではないだろうか。 今回の東京五輪・パラリンピック組織委員会会長の女性理事登用についての発言も、むしろそうしたありがちな状況を積極的に利用して会議を早く終わらせてしまおうという、いかにも日本的なものだったのではないかと思う。 こうした問題は、組織で働いたことがある人なら、多かれ少なかれ誰でも経験しているはずである。そうした何とも言えない嫌な空気から解放された組織を、「恐れのない組織(The Fearless Organization)」という分かりやすい言葉で示してくれたのが本書である。 本書は、『