これまでの三脚は丈夫であればあるほど重く大きなものでした。逆に軽くてコンパクトな三脚は、フルサイズ一眼レフには間に合わない……。そんな難問を独自の発想で解決した三脚が登場しました。それはベルボン・ウルトレックシリーズです。コンパクトで丈夫、ミラーレスはもちろん、フルサイズにも対応できるウルトレック UT-63Q を、本サイトでお馴染みの薮田織也が初心者、とくに女性に向けて解説します。女子カメのみなさん、ご一読あれ。 最近は、「 女子カメラ 」 なる言葉があるそうですね。女性が積極的に一眼レフを使って、女性ならではの撮影をする……。ちょっと前までは、女性には一眼レフは似合わない、コンパクトなカメラで十分なんて風潮があったように記憶していますが、最近の女性はいろいろな方面に積極的ですから、一眼レフカメラ ( ミラーレスが主流のようですが… ) も当然のごとく使いこなしはじめているのでしょう。
皆さんは指輪とかピアスような、小さなジュエリーを撮ったことがありますか? 一度でも撮ったことがあれば、そのライティングの難しさを感じたことでしょう。被写体がとにかく小さいですから、カメラを被写体にぐぐっと寄せて撮ることになります。使うレンズによっては、被写体とレンズ表面までの距離が 2cm 程度になることもあるでしょう。そんな状態での撮影ですから、本講座でこれまでに紹介したようなライトの設定では、カメラやレンズの影が被写体や背景に落ちることもあるはずです。また、こうしたジュエリーには光沢面も多いので、カメラやレンズ、カメラマンが被写体に映り込むことも考えられます。こういう場合のライティング方法をクリップオンストロボを使って紹介するのが本講座の役目でもあるわけですが、今回紹介するテクニックは 「 薮田め、手を抜きやがったな 」 と思われるくらいに極めて簡単な方法です。それは、これまでの講座で
ボトルのように透明や半透明の被写体を撮るときに、ストロボを2灯以上使うと、より魅力的な写真に仕上げることができます。 撮影データ ( 写真を Click で拡大 ) これまでの本講座では、ストロボ1灯の光を被写体に回り込ませる方法として、天井やレフ板にバウンスさせるテクニックを紹介してきました。しかしストロボ1灯のバウンス光では、被写体に当たる光の角度や強弱を付けるのが難しく、コントラストのある絵作りに限界があります。そこで、今回からはストロボを2灯以上使って撮影する 「 多灯撮影 」 のテクニックを中心にして、より高度な光のコントロール方法を紹介していくことにしましょう。 多灯撮影をするメリットは今回以降も詳しく紹介していきますが、一言で書いてしまえば、1灯での撮影に比べて、光のコントロールの自由度が飛躍的に高くなることでしょう。1灯では入らない 「 ハイライト 」 を作ったり、絵作りに
今回は前回に引き続き、光沢のある物撮りテクニックを紹介します。物撮りの被写体は今回も腕時計。ただ、前回の腕時計と少し違う、文字盤がブラックのシチズン 「 アテッサ 」 を撮影します。基本的なテクニックは前回とほぼ同じですが、今回は腕時計が持つ質感をより強調する撮影テクニックに迫ります。強調するポイントは、ソリッド感の強調とブラックなイメージ。また、文字盤の微細なメカニカル感を強調するために、より接近して撮影します。そのために今回は、1:1 の等倍撮影ができる Kenko-Tokina AT-X M100 PRO D というマクロレンズ ( ※01 ) ( 写真1 ) を使います。このレンズを使えば、最短焦点距離 30cm まで接近して撮影できます。
物撮りの中でも、その難しさにおいて上位にランクされるのが、腕時計やジュエリーなどの鏡のような光沢のある被写体の撮影です。一度でもこうした被写体を撮影したことがある人ならわかると思いますが、撮影者やカメラ、周囲の様子が被写体に映り込まないようにしなければならいないことを前提に、被写体の持つ質感を表現するために敢えて何かを反射させる必要があるのです。被写体の表面への映り込みを避けるには、被写体の周囲を囲んで撮影すればよいのですが、それだと被写体が平面的になってしまい、質感が損なわれてしまいます。 写真1を見てください。これは、第1回の陶器を撮影したときに使った 「 ライトボックス 」 と呼ぶ機材を使って撮った腕時計です。白いレフ版で時計の周囲を囲っていますので、腕時計全体に光が回り込んでいます。陶器のような質感の被写体の場合は構いませんが、腕時計のように鏡のような光沢のある被写体の場合は、コン
物撮り ( ブツ撮り ) の基本中の基本は 「 光のコントロール 」 です。物撮りに限らず、すべてのジャンルの撮影において、光を上手にコントロールできるようになると、絵作りは格段にうまくなるはずです。私も日々研鑽に励んでいますが、これがなかなか。では、光をうまくコントロールできるようになるためには、どうした点に注意するばよいのでしょうか。それはとても地味なことですが、まずは普段から景色や物を観るときに、光がどこから射していて、どこに反射し、物体のどこにハイライトと影、そして陰ができるのかをよく観察することだと思います。写真1をみてください。この写真は、2つのタングステン灯 ( ※01 ) をトップライト ( ※02 ) とサイドライト ( ※03 ) にして当てて撮影したものです。
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