甘辛く煮た油揚げの中に酢飯を詰めた「いなり寿司(ずし)」。日本人に広く愛される寿司の一種ですが、その形状は地方(関東と関西)によって「四角(俵型)」「三角」に分かれるようです。さらに、中身の寿司飯の「具」の有無も地域によって異なる、という声もあります。 ネット上では「上京後、四角のいなり寿司を見て衝撃でした」「具入りが当たり前と思っていた」「他の地域のも食べてみたい」など、さまざまな声が上がっています。東西におけるいなり寿司の違いやルーツについて、全日本いなり寿司協会のPR担当で「いなり王子」こと、坂梨カズさんに聞きました。 Q.そもそも、いなり寿司とはどのような食べ物でしょうか。 坂梨さん「いなり寿司の発祥や歴史は、まだ解明されていないことが多く、諸説あります。いなり寿司の名前が現れる最古の文献が、1837年から約30年間書き続けられた江戸の生活百科事典『守貞漫稿(もりさだまんこう)』第