生の魚介類に付いている寄生虫「アニサキス」による食中毒の報告件数が急増している。厚生労働省の統計によると、2007年は6件だった報告件数は16年に20倍以上の124件に増え、食中毒の原因物質としてはノロウイルスとカンピロバクター菌に次いで3番目に多い。「報告は氷山の一角」との指摘もあり、専門家が注意を呼び掛けている。 アニサキスは、幼虫(体長2~3センチ)が魚介類の内臓に寄生し、鮮度が落ちると筋肉に移動しやすい。人がそれを生で食べると、数時間後から激しい腹痛や嘔吐(おうと)などの症状が出る。原因食品はサバが最も多く、サンマやサケ、アジ、イカなどでも起こる。シメサバによる報告も目立つように、酢では予防できない。
![食中毒:アニサキス 生の魚介類で猛威 10年で20倍 | 毎日新聞](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/b3b1bc0e2de87e4cc878c86f3106f9856d191483/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fcdn.mainichi.jp%2Fvol1%2F2017%2F05%2F09%2F20170509k0000m040082000p%2F9.jpg%3F1)