洋菓子店の倒産が目立っている。帝国データバンクの調べでは、いわゆる「街のケーキ屋さん」などの洋菓子店の倒産が2019年8月までに30件発生。2000年以降で最も多く発生した2018年の同時期(25件)を上回るハイペースで推移しており、通年で最多を更新する可能性も出てきた。 特に多い経営破たんは地元の有名店。「至高のモンブラン」など高い知名度の看板商品を有していたモンブラン(兵庫)、「ユカたん」や「レモンケーキ」などのヒット商品を抱えたニシムラフアミリー(北海道)など、地元で愛されてきた洋菓子店のケースが目立つ。国内では男女問わずスイーツ人気が定着し、追い風が吹いているように見える洋菓子店。それにも関わらず苦境に陥る背景には、「コンビニスイーツ」に代表される顧客の購買パターンやチャネルの変化などが要因となっているようだ。 洋菓子店で倒産が多発する要因は、3つの共通点に整理できる。1つ目は消費