コウモリに寄生するノミ、Lagaropsylla signataの雄(上)と雌(下)。スケールバーは0.2ミリ。(PHOTOGRAPH COURTESY MICHAEL HASTRITER) 2006年、ある昆虫学者の研究チームが、マレーシア、グヌン・ムル国立公園のディア洞窟に足を踏み入れた。調査の目的は洞窟内にいる昆虫だったが、そこでまず彼らの目を引いたのは、壁中をはい回るハサミムシだった。(参考記事:「ナショジオだから行けた!究極の洞窟」) そのハサミムシはコウモリヤドリハサミムシ(Arixenia esau)と呼ばれる種で、頑丈な分厚い体をもち、非常に強い力で岩に張りついていた。そして詳しく観察したところ、体にノミがたかっていることがわかった。 奇妙な現象 これは奇妙な現象だった。これまでに発見された2500種のノミは、94%が哺乳類に寄生し、残りの種は鳥の体にたかる。ハサミムシに寄
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