海洋研究開発機構は19日、海底掘削に使う長さ約1400メートル、重さ約75トンの鉄製ドリルパイプが地球深部探査船「ちきゅう」から脱落し、静岡県御前崎沖の南南東約52キロの水深約3600メートルの海底に落下したと発表した。周辺機器も含め約8千万円相当で、回収は難しいという。 機構によると、16日未明、船体からパイプを海中に下ろして回転させる試験の途中に破断した。けが人や船体の損傷はなかった。制御システムを交換したばかりで、詳しい原因を調べている。パイプ脱落は3回目。予備があるため今後の掘削には支障ないという。 ちきゅうは、地震の解明や資源の調査などのために深海を掘削している。