意外と気づかれていない相場の基本があります。相場が一方向に動くためには、一方向に向かうフロー(資金の流れ)が必要です。このフローを作る担い手は投資家や実需です。 投資家や実需が作るフローと投機筋が作るフローの違い 投資家はいったん投資方針が決まれば、一定方向に資金を継続的に移動させ相場のトレンドを作ります。過去の例でも、6年といった長期にわたる資金移動もありました。 一方、実需のフローとは、輸出企業と輸入企業という全く性格の異なるふたつのフローのネットによって発生します。つまり、「輸出-輸入」が貿易収支と言われますが、貿易収支が黒字(輸出>輸入)になると製品を海外に輸出した代金をドルで受け取る方が輸入より多いため、円に交換するドル売りが強まります。 そして貿易収支が赤字(輸出<輸入)になると、燃料・原材料や製品を輸入した代金を海外にドルで支払うために、銀行からドルを買って送金しますので、ド