実印は、経営者など頻繁に使う人以外は登録しておかないほうがいい――。1月上旬、こんな内容のつぶやきがツイッターに投稿されて、話題になった。 実印(じついん)とは、住民票のある市区町村の役所・役場に登録した印鑑のことだ。一般的に、不動産取引や各種契約の書面作成などに使われている。投稿主は、実印について、(1)面倒でも使うたびに「印鑑登録」すること(2)使い終わったらすぐに登録をやめることをすすめている。 その理由について、投稿主は「実印は裁判で高い証拠力を有するので、親族等に悪用されたためにえらいことになっている事件がたくさんある」と説明している。はたして印鑑登録は、なるべくしないほうがいいのだろうか。鈴木徳太郎弁護士に聞いた。 ●実印は「同一性」の証明度が高い 「印鑑は、個人や団体を示すものとして文書に押し、特有の印影を残すことで、責任の所在を明らかにするものです。 そのうち実印は、市区町