毒なく芽も出ないジャガイモ、できるかも 遺伝子を解析：朝日新聞デジタルジャガイモに含まれる有毒物質の合成にかかわる遺伝子の働きを抑えると、毒ができなくなる上に、発芽も抑制されることを理化学研究所と大阪大、神戸大などのチームがみつけた。毒がなく、長期間保存できるジャガイモの開発につながる可能性がある。植物生理学の米専門誌８月号に論文を発表した。 ジャガイモは、芽や緑になった皮の周辺にソラニンなどの有毒物質が高濃度で蓄積され、量が多くなると食中毒を引き起こす。また、収穫後数カ月たつと休眠期間が終わって発芽が始まるため、コメなどの穀物と違って１年以上の保存ができない。 理研の梅基直行上級研究員らは、芽で特に働いている遺伝子の解析からソラニンなどの合成にかかわる遺伝子を特定。その働きを遺伝子操作で抑えたジャガイモは、３年間保存しても発芽しなかった。土に植えると正常に発芽し、生育には影響がなかった。 梅基さんは「今回の現象はどの品種でも起きると考えられる。保存中に発芽
