JR四国(高松市)の半井(はんい)真司社長は、これまで公表していなかった路線ごとの収支について、4月以降に立ち上げる有識者懇談会で示す考えを明らかにした。朝日新聞の取材に答えた。地方の人口が減少するなか、四国の鉄道網をめぐる状況が厳しいことを共有し、鉄道ネットワークをいかに維持していくかを模索するのが狙いだ。 赤字路線など路線収支の公表をめぐっては、JR北海道が昨年1月に全30線区の収支状況を初めて公表。利用者が多い札幌圏を含む全線区で赤字であることが明らかになった。さらに11月にはJR北海道だけでは維持困難な路線が示され、廃線を含めた路線網の縮小への議論が加速した。 JR四国では赤字路線を含めた路線ごとの収支状況は明らかにしていなかったが、「経営努力だけで路線を維持しようとすれば、JR北海道と同じような厳しい状況になる」と判断。学識経験者や自治体、地元経済界の関係者からなる懇談会に現状を