最新鋭の搾乳ロボット8台を導入した「ハイテク牛舎」が、北海道江別市で9月から動き出している。約500頭の搾乳を、24時間自動化した。1カ所の設置規模では国内最多という。 首輪につけたセンサーで乳牛を個別に管理。乳牛がロボットに近づくと、搾乳に適した状態かどうかを見分け、ゲートが開く。カメラ付きセンサーが乳頭の位置を探知して、ロボットアームに取り付けた機械が搾乳する。乳量や乳質のデータも一元管理できる。 ロボットはスウェーデン製で1台約2500万円。運営する「Kalm(カーム)角山」は、3年後に年間5600トンの生乳生産をめざす。川口谷仁専務(43)は環太平洋経済連携協定(TPP)もにらみ、「(輸入増の)波はどうしようもない。酪農の事業化と生乳の高品質化、これが我が社の行く道」と話す。(加賀元)