宇宙航空研究開発機構(JAXA)は4月8日、通信途絶中のX線天文衛星「ひとみ」についての最新状況を発表した。依然として通信は回復しておらず、異常の原因も不明だが、JAXAは姿勢制御系のトラブルの可能性を重視している模様だ。 「ひとみ」本体は5.2秒周期で回転 これまでの地上からの観測で、当初「ひとみ」だと考えられていた物体ではなく、もう1つの物体が「ひとみ」本体である可能性が高まった。日本宇宙フォーラム・日本スペースガード協会による23回の観測で軌道を確定しており、国立天文台の「すばる望遠鏡」による観測にも成功している。「すばる望遠鏡」では衛星の形状をはっきりと撮影することはできないものの、物体が小さな破片ではなく、数m以上の大きさと見て取れる。これらのことからこの物体が「ひとみ」本体であると判断した模様だ。 また、東京大学天文学教育センター木曽観測所の観測により、3月31日時点での「ひと