「人手をかけるサービス」と「機械的なサービス」の価値 ここで、グーグル、イーベイとヤフーの収益性を比べてみよう。図3のとおり、ヤフーの売上、純利益の額や純利益率は、いずれも、他の2社より大きい。 しかしながら、図4のとおり2006年9月末時点のヤフーの時価総額は、利益がより小さいグーグルの約3分の1しかなく、イーベイとほぼ同額にとどまっているのである。 「機械的処理」と「人手をかけた処理」があったら、「人手をかけた処理」のほうが、「暖かみ」があり、サービスとして成功しそうに思える。 しかしながら、時価総額が3倍も高いということは、少なくとも市場はヤフーよりグーグルのほうが将来的に生み出すキャッシュフロー(の現在価値)が大きいと判断していることになる。この理由には多分に、グーグルの本質が「技術」であり、各国の文化にあまり関係なく世界に進出していけるであろう点が含まれているだろう。