コンサルティング契約及び開発契約の債務不履行が争われた事案。 事案の概要 ユーザ(学習塾)Yは,もともと大塚商会に基幹業務システムの発注をしていたが,問題があったことから解除し,基幹業務システムの開発をベンダXに委託することとし,3領域(勘定系,教室管理,成績管理)を開発するためのコンサルティング契約と,成績管理については開発契約とを締結した(教室管理については別のベンダZに発注した。)。 ここでいうコンサルティング契約とは,業務分析,要件定義,開発管理の各業務を含む内容となっており,合計が5250万円とされた。Yはコンサルティング契約の代金として2625万円を支払った。 成績管理の開発契約における報酬は,8450万円とされていたが,合計で約4700万円が支払われた。しかし,YはXが納入した納入物の検収を拒絶し,コンサルティング契約,開発契約を解除した。 Xは,システムは完成しているなどと