CIOが社内の技術選択をすべて管理することはもはや不可能である。しかし、リスクを管理し、ITを独自に導入するユーザーの深刻な失敗を予防するのは絶対に必要だ。 エンドユーザーの自助努力を支援する ビジネス部門の要望に「イエス」と答えるようにすることは、単なる出発点にすぎない。多様な新技術が求められているうえ、ビジネス・ニーズの変化が速いことから、多くのIT部門はすべてを一手に管理することができなくなりつつある。 「いずれIT部門は、長年行ってきたことをやめなければならなくなるだろう。社内の基準を定め、その順守を徹底させる役割を失う日が来る」と、調査会社ガートナーの副社長で著名なアナリストでもあるケン・デュラニー氏は語る。 「IT部門は、エンドユーザーがどのようなサービス・レベルを求め、どの程度のリスクを許容するかを決められるようにしていく必要がある」(デュラニー氏) その第一歩は、ITの意思