今回は、ある本の記述の気になった点を追った経緯を書いてみる。 「酵素栄養学」という、一種の民間療法がある。食品に含まれている酵素が健康に影響するという考え方に基づいている。酵素や栄養学といった一見科学っぽい用語を使っているが、実は科学的な検証を経たものではなく、信頼しがたい内容のものだ。(→wikipedia:酵素栄養学) この酵素栄養学の草分け的存在であるエドワード・ハウエルの著作の日本語訳『キラー・フード : あなたの寿命は「酵素」で決まる』(現代書林, 1999)で、おかしな部分があるというエントリをどらねこさんが書かれた。 みずまし - とらねこ日誌 「本書は20年かけて書き上げた約700ページにのぼる『酵素栄養学』の要約である。」とカバー著者略歴にあるのに、原著であるEnzyme nutritionは175ページしかないというのである。 これを読んで、本の記述に何か根拠があるのか