同じ時代に生きているのがうれしくなるような人に 出会うことがあります。 そんな人たちの世界のおおもとは、 いったいどんなものでできているのでしょうか。 子ども時代から現在に至る足取りをうかがう 連載シリーズ第2弾にご登場くださるのは グラフィックデザイナーの祖父江慎さんです。 祖父江さんは、どのような子ども時代をすごして、 すごいデザイン作品をうみつづける大人に なったのでしょうか。 インタビューはほぼ日の菅野がつとめます。
<公平と不公平について> このへんのことを書くと、 何かあったんですか、と後でよく訊かれるんだけれど、 「ないです」と、まず、言っておきます。 ずっと長いこと、会ったことのない大勢の人たちと、 会話をし続けていて、 「いつかこういうことを書こうかな」と思っていたことを、 いま、書きはじめてみただけです。 ま、うまく言えるかどうかわからないけれど、 とにかく書きだしてみます。 「全員が満足する結論なんてないよ」とは よく言われることだけれど、 やっぱりできることなら、 みんなが満足しているほうが、 自分にもみんなにも気持がいい。 清らかな瞳で、「この恋が実りますように」と お祈りしている乙女がいたら、 「ああ、うまくいくといいな」と、思ってしまうけれど、 彼女の願いが実現したら、 同じ男性に恋をしている他の乙女だかおばさんだかの願いは、 叶わないということになってしまう。 この寒い今ごろって
<そいつは敵じゃあない> お菓子がなくなったら、いやだという気持ち。 歌がなくなったら、いやだなぁというこころ。 かわいいお洋服がなくなったら、いやよという思い。 まずいものより、おいしいものが好きな気持ち。 栄養もないのに、食べたいものがあるということ。 しょうがないなぁと思うのに、会いたくなるともだち。 くだらないとわかっているのに、捨てられないもの。 残念な時間。 後悔するような青春。 恨まれる行動。 生意気な季節。 なぜいるのか説明しにくい生きもの。 役に立たない道具。 美しからぬ景色。 ぐずぐずしているうちに終わる人生。 よろよろと老いぼれていく身体。 強くなればいいのになれないままのこころ。 しょうもない世界のほとんどの部分。 くだらないといえば、みんなくだらない人間たち。 やめるべきことがやめられない仲間たち。 なくそうとしてもなくそうとしても消えないもの。 そういうものに、
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