国際的社会学者鶴見和子さんの絶筆 老人リハビリテーションの意味を読みました。藤原書店 『環』 26巻) まさに、リハビリ打ち切りの犠牲者だということがわかりました。公表されている限り、打ち切りにより命を奪われた最初の犠牲者だと思います。 私は、個人的に鶴見和子先生の状況を存じ上げないのですが、多田富雄先生から頂いた鶴見和子さんの訃報でも、リハビリ打ち切りに対する無念さと国の非情さが伝わってきました。多田富雄先生は、鶴見さんとの往復書簡集邂逅を出版されており、鶴見さんの死を深く悼んでおられます。 鶴見さんも、『高齢者を早く寝たきりにして、早く命を奪うことが、医療費の倹約につながる』というこの国の恐ろしい本音を指摘しておられました。 弱者を切り捨て、命を奪う国が『美しい日本』なのでしょうか? 身体的に弱者であっても、常人には及ばない精神性の高さをもっている人を心から尊敬する気持ち、重度の認知症