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ブックマーク / fujipon.hatenablog.com (8)

  • 落語と「ポリティカル・コレクトネス」との葛藤 - いつか電池がきれるまで

    落語をときどき聴きにいくようになりました。 20代くらいの頃は、漫才やコントはさておき、落語には、まったく興味がわかなくて、時間は長いし、背景はわからないし、この時代に落語を聴くなんていうのは「古典芸能に理解があることをアピールしようとしている腐れインテリ」みたいだな、と思っていたんですよ。 でも、40代も半ばになって、あらためてこの世界に触れてみると、落語というのは噺の内容そのものだけでなく、演者の個性というか、「どう客に聞かせるか」を楽しむものなのだな、ということがわかってきました。 率直に言うと、昔の落語の「ネタ」って、いま聴いても、そんなに面白くはないと思うんですよ。 少なくとも、それが作られた時代にリアルタイムで聞いていた人たちと同じ感覚では、楽しめない。 でも、その「そんな現代的ではないネタを、面白く聴かせる落語家の話術」は、当にすごい。 まあ、こんなことを書きながら、僕自身

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  • 『バニラ・エア』の件で、netgeekの記事に「釣られてしまった」人たちへ - いつか電池がきれるまで

    netgeek.biz これがホットエントリにあがっていて、やれやれ、と思いつつ、ブックマークコメントをみて驚きました。 b.hatena.ne.jp みんな、あまりにも釣られすぎ…… ブックマークコメントも、途中からは「揺り戻し」のように、「こういう煽りに乗せられちゃ危ない」と指摘する人が多くなってきているのですが、この『netgeek』のエントリは、あまりにも書いている人の木島さんへの悪感情が目立っているのです。 abematimes.com 同じ番組をまとめたこのサイトと読み比べてみてください。 (ちなみに、こちらは件の番組を放映したAbemaTVの関連サイト。当は、番組をちゃんと全部観るべきなのですが) だいぶ印象が違いますよね。 同じ材料で、こんなにできる料理は異なる。 冒頭のnetgeekの記事には、書いている人の「木島さんへの嫌悪感」が込められています。 小松靖アナ「木島さ

    『バニラ・エア』の件で、netgeekの記事に「釣られてしまった」人たちへ - いつか電池がきれるまで
  • 「『本屋大賞』を獲れなかった」本当に面白い歴代候補作10冊を選んでみました。 - いつか電池がきれるまで

    先日、2017年の『屋大賞』が発表され、恩田陸さんの『蜜蜂と遠雷』が、直木賞との史上初の「二冠」に輝きました。 屋大賞も2017年で14回目となり、僕は第4回から、全部の候補作を読んでいるのですが(第3回は町田康さんの『告白』のみ未読)、大賞受賞作は大きな話題になるものの、それ以外の作品は、けっこう忘れられがちなんですよね。 そんな「『屋大賞』を獲れなかった作品たち(って言っても、これだけたくさんが出ているなか、候補になるだけでもすごいことなんですが)」のなかで、好きな作品を10作、ピックアップしてみました。中には、映画やドラマ化されていて、けっこう有名なものもあるのですが、個人的には、大賞受賞作に引けをとらないというか、こっちのほうが面白かった!というものもあります。 基的なルールとして、2017年4月に読んでも楽しめるもの、そして、ひとりの作家につき、ひとつの作品、ということ

    「『本屋大賞』を獲れなかった」本当に面白い歴代候補作10冊を選んでみました。 - いつか電池がきれるまで
  • 「医学部に進んでしまったけれど、医者にはなりたくない」という増田さんへ - いつか電池がきれるまで

    anond.hatelabo.jp 僕には僕自身の経験からしか語れないのだけれど、それでもこの増田さん(「はてな匿名ダイアリー」の著者は、「増田」と呼ぶのが慣例なのです)の選択に、少しでも役に立てればと願いつつ書きます。 僕自身、あまり医者になりたくなかったのに、結果的になってしまった人間なので、増田さんの気持ちはわかる。 僕の父親は医者で、普段は「お前は医者にならなくても、好きなことをやってもいいよ」と言ってくれていたのですが、高校時代の模試で一度法学部希望にしたら、あからさまに機嫌が悪くなったのを覚えています。 僕の人生の「職業選択における希望」は、弁護士か文系の学者(できれば歴史学者、「ヤン・ウェンリー症候群」ですね)、もしくは「ものを書いてべられる人」だったんですよね。 あと、ゲームをつくる人や、ゲーム雑誌の編集者にも憧れたなあ。 ただ、そういう親の「暗黙の期待」みたいなものを裏

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  • 「題名のない音楽会」の『ゲーム音楽史の音楽会』を観た、聴いた。 - いつか電池がきれるまで

    日、2015年11月22日の午前9時からの「題名のない音楽会」は、『ゲーム音楽史の音楽会』でした。 www.tv-asahi.co.jp www.tv-asahi.co.jp 番組での演奏曲リスト 1『スーパーマリオブラザーズ』(1985年) 2『ファイナルファンタジーⅤ』より「マンボdeチョコボ」(1992年) 3『モンスターハンター』より「英雄の証」(2004年) 『パズル&ドラゴンズ』より「Departure」(2012年) 4『ファイナルファンタジー』より「メインテーマ」(1987年) 5『ゼルダの伝説』より「メインテーマ」(1986年) 『スペースインベーダー』以来、『ゲーム音楽』に触れてきている僕には、こうしてテレビゲーム音楽が、地上波の「音楽番組」で採りあげられることそのものが、やはりまだ感慨深いものではあるのですよね。 『ゲーム音楽』と「オーケストラ」といえば、すぎやま

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  • いま、僕が「インターネット」について語っておきたいこと - いつか電池がきれるまで

    fujipon.hatenablog.com d.hatena.ne.jp id:p_shirokumaさんへ このエントリは、ものすごく個人的な手紙でもあり、だからこそ、ある種の「一般論」みたいなものにもなっているのではないかと思います。 上記のp_shirokumaさんのエントリを読みながら考えたことについて、けっこう率直に書いてみます。 僕自身が、「はてなダイアリー」の黎明期に体験してきたこと、実際に何度かブログを休止したり閉鎖したりしたことの大きな理由は、僕自身にあるのは間違いありません。 「ナイーブ」であるとか「ネットの世界を甘くみている」というのは、僕自身の特性でもあり、地味な人生をおくってきた人間が、ネットのなかのごくごく狭いステージでも、「自分で好きなことを書いて、話を訊いてもらえる場所」を持ってしまったことによる舞い上がりがあったというのも事実です。 でもね、僕にとっての

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  • 私撰・ゲーム黎明期を彩った国産マイコンゲーム10選+α(1983ー85) - いつか電池がきれるまで

    今週のお題「ゲーム大好き」 utakata.hatenablog.jp この記事があまりに僕のマイコンゲーマー魂に突き刺さりすぎて、僕も昔のマイコンゲームについて、無性に語りたくなってきました。 僕自身のマイコン遍歴は、初代シャープX1(テープ版)から、X1G(5インチFD×2)、X68000(初代)、途中に質屋で見つけたMSX2を買ったりもしているのですが、基的には「シャープひとすじ」のマイコン人生でした。 メインストリームのNEC系、PC88シリーズや、FM7になぜ行かなかったのか、今となっては自分でもよく思い出せないのですが、X1の性能に惹かれた、というか、なんか当時の僕にとっては、シャープのマイコンが、とてもかっこ良かったんですよ。 X1は、テープの性能が良すぎて、なかなかフロッピーディスクへの移行が進まず、結果的にメディアの転換期に乗り遅れた、なんて話もありますが、当時としては

    私撰・ゲーム黎明期を彩った国産マイコンゲーム10選+α(1983ー85) - いつか電池がきれるまで
  • mixiの衰退の原因は、サービスの内容の問題というより、「寿命がきた」だけ - いつか電池がきれるまで

    「mixiはなぜ、衰退したのか?」が話題になっているようだけれども、比較的初期からmixiを使っている僕からすると、衰退したというより、適正化したというほうが的確なんじゃないかと思う。 『美味しんぼ』の「サラダ勝負」で、海原雄山が「人間は質的に生野菜が好きじゃない」というようなことを言っていたけれども、mixiの最盛期っていうのは、それこそ「生野菜嫌いの人でも、健康のためには生野菜をべなければならない」というような強迫観念に駆られ、みんなmixiに登録していたように思われるのだ。 これはfacebookでもそうなのだけれども、一部のヘビーユーザーがどんどん「見てほしい私」を投稿し、それに「イイネ!」とつけないと居心地が悪くなる、という雰囲気は、多くの「そんなに他人と繋がることが好きじゃなく、価値も見いだせない人」にとっては、「めんどくさい世界」でしかなかったはずだ。 「足あと機能」がな

    mixiの衰退の原因は、サービスの内容の問題というより、「寿命がきた」だけ - いつか電池がきれるまで
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