過激派組織「イスラム国」(IS)に参加を企てた疑いで2014年に警視庁が北海道大生らを事情聴取した事件に絡み、関連先として私戦予備・陰謀容疑で違法な家宅捜索を受け、精神的苦痛を被ったなどとして、フリージャーナリストの常岡浩介さん(48)が3日、国と東京都に約621万円の支払いを求めて東京地裁に提訴した。 訴状によると、常岡さんは14年に旧知の元大学教授からIS参加を希望する北大生ら2人を紹介され、同行取材を勧められた。同年8月に3人分のトルコ行き航空券を買い渡航はしなかったが、10月に警視庁に自宅を家宅捜索され、カメラやパソコンなどを押収された。 私戦予備・陰謀罪は、日本政府の意思と無関係に戦争準備をすることを禁じる刑法の規定。常岡さん側は「航空券を買っただけ」と主張し、警視庁の捜索令状請求と東京簡裁の令状発布が違法だと訴えている。また、取材道具の押収が憲法の保障する報道の自由を侵害したと