大阪府の松井一郎知事が、府庁本館(大阪市中央区)について、大阪市が建設予定の近代美術館に転用する検討を始めたことがわかった。 橋下徹市長も同調しており、府市一体で大阪のにぎわい創出の拠点として整備する考えだ。ただ、転用には本館に入居する部署の咲洲(さきしま)庁舎(同市住之江区、旧WTCビル)への移転が前提となり、多くの波紋を呼びそうだ。 ◆計画白紙化◆ 府庁本館(地上6階、地下1階建て、延べ約3万4000平方メートル)は1926年に完成し、現存する都道府県庁舎では最古。大理石をあしらった吹き抜けの玄関ホール、シャンデリアやステンドグラスで飾った大広間など荘厳な内装で、映画「ブラック・レイン」や「プリンセス トヨトミ」の撮影にも使われた。 一方、近代美術館は大阪市が市制100周年の記念事業として大阪大医学部跡地(同市北区)を国から160億円で購入、ダリやモディリアーニなどの絵画を153億円で