『フリクション再考』東京ロッカーズという、日本では初のパンクムーブメントから生まれたバンドだけあって、パンクバンドとして語られることの多いフリクションですが、確かにパンクの衝動性でもって初期の音楽性があったとはいえ、基本的なスタンスはもっと異質なものだったのかな、と思います。 元々フリクションは"3/3"というバンドを前身としているわけですが、当時のメンバーはレック、チコ・ヒゲ、ヒゴヒロシの3名で、ヒゴさんは後に同じく東京ロッカーズのバンド"ミラーズ"を自らがドラマーとして結成、またフリクションにもギタリストとして加入しますが、本来の担当はベース。3/3での彼のパートもベースであり、レックさんはこの頃はギタリストでした。 そして、同名のアルバムで聴けるこの頃の音楽性はというと、驚くことにジミヘン的なサイケ風味のあるハードロックでした。後の"ZONE TRIPPER"以降のフリクションもハードロック的なリフ押し
