『氷菓』第17話「クドリャフカの順番」までを観て。演出家によって、そのスタイルが結構違うなと感じた。 「人物に芝居をさせて表現するスタイル」と「カット割りやレイアウトで表現するスタイル」の二つがあると思った。第17話「クドリャフカの順番」のコンテ・演出を担当した石立太一さんは、後者に該当する。カット割りや構図で表現するスタイル。第17話においての奉太郎と総務委員長・田名辺の会話シーンや摩耶花と漫研の先輩・河内の会話シーンのカット割りなど、人物に芝居をさせて見せていこうというわけでなく、カットを割って割って、会話シーンを作り上げていく。特に、折木と田名辺の会話シーンなんて、ここまでカットを割るのかと思ってしまった(石立太一さんが担当した第3話「事情ある古典部の末裔」の喫茶店における奉太郎と千反田の会話シーンもそれだ)。 レイアウトやカメラワークによって、人物の心情を表現していこうとしている。