(産経新聞) 「部屋を片付けられない」「不注意のための失敗が多く転職も頻繁」。発達障害の一つ、ADHD(注意欠陥・多動性障害)の症状に悩む大人の受診が増えている。大人のADHDとはどんな症状で、本人や周囲はどう対応したらよいのだろうか。 (安田奈緒美) 「台所で洗い物をしていて、他の用事を思い出すと洗い物をほったらかしにする。ひどいときは水を出しっぱなしのときも」 兵庫県芦屋市のキャリアカウンセラー、広野ゆいさん(41)はADHDの症状を持つ。子供のころは毎年通信簿に「忘れ物が多い」と書かれた。大学教授の秘書として就職したが、論文整理や金銭管理がうまくできず、うつ症状が現れた。結婚を機に退職。しかし主婦になっても片付けができない。夫に文句を言われ続けた。 どうして他の人にできることが、自分はうまくできないのか。「親のしつけが悪かったのでは」と恨みに思ったこともある。 20代後半に、ADHD
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