★朝日新聞の医療サイト「アピタル」トップページへ ★このブログの全バックナンバーへ ★ほかのアピタルブログ一覧へ 世界中の最新医学論文から、坪野吉孝氏(山形さくら町病院精神科・早稲田大学大学院客員教授)が、興味深いものをわかりやすくかみ砕いてお届けします。 しわ取りの美容整形などで使われるA型ボツリヌス毒素製剤(商品名「ボトックス」など)を、うつ病患者の眉間のしわに注射することで、うつ症状が改善するという臨床試験の論文が精神医学研究雑誌に5月公表された。 A型ボツリヌス毒素には筋肉を弛緩させる作用がある。脳卒中や頭部損傷などによって生じる手足の筋肉の痙縮(筋緊張異常)の治療などに使われる。 また、顔面の表情筋の収縮によって生じる目尻のしわ、眉間のしわ、ほうれい線などを改善するために、美容整形でも使われている。 研究はドイツとスイスの二つの病院で行われた。抗うつ剤を服用中で、眉間にしわの