諸般の理由で『Pythonのlambda式を用いたラムダ計算の基礎表現』を書いた後にHaskellに触れたところ,無名再帰関数を実行する不動点コンビネータfixがとんでもなく簡単に書けたため,同じ方法で他のプログラミング言語でもできないか試したところ,これまたあっさりできたので,まとめメモ的に新しく記事にした. このような内容がQiitaや書籍,ネット上に星の数の更に星の数乗ほどあることは承知しているが,この手の話はYコンビネータが大きな割合を占めており(実際,元記事でも取り上げている),関心のある人々の数多ある参考資料のひとつ程度に捉えてもらえると幸いである.ツッコミ,編集リクエスト歓迎. 不動点コンビネータの定義 不動点コンビネータとは,$f(g(f))=g(f)$が成り立つ関数$g$を指す.この記事では,Haskellの呼称であるfixを不動点コンビネータの関数名とする. Haske