2012年に行われたアメリカ合衆国大統領選・議会選では合計で六〇億ドル(約四八〇〇億円)もの政治資金が集められたという(参考)。小国のGDPを軽く凌駕(例えば2012年のギニアのGDPが五六億ドル(参考))するほどの選挙費用からわかるように、アメリカの政治にはとにかく金がかかる。 上記の六十億ドルが史上最高額であったように選挙のたびに増大する一方の選挙資金、様々な利益団体の利害を代表して政治家に請願を行うロビイストたちの活動、地元への利益誘導のために予算分捕り合戦に血道を上げる政治家たち、繰り返される汚職、そして飛び交う金金金・・・そんな、現代アメリカの金権政治の実情を様々な事件・資料をもとに描き出していて、とても面白い。 ドキュメント アメリカの金権政治 (岩波新書) posted with amazlet at 14.02.12 軽部 謙介 岩波書店 売り上げランキング: 382,02