効果がはっきりしないEM 東電福島第1原発の事故以来、放射線対策として、「EM(菌)」を利用する動きがあります。 EMとは、Effective Microorganisms(有用微生物群)の略称です。はじめは土壌改良を目的とした微生物資材として作られ、1980年代の初めに琉球大学農学部の比嘉照夫教授(当時)によって、農業用資材として本格的に開発されたものです。成分の詳細は明らかにされていませんが、乳酸菌や酵母などを主体とする微生物の共生体だそうです。 EMは当初は「環境にやさしい農業資材」として売り込まれ、土壌改良に利用されました。EMの培養液やEMで作った肥料を土に混ぜ、豊かな土壌を作ろうというものです。それがやがて、水質改善にも効果があるなどといわれるようになり、用途が広がっていきました。EMを土と混ぜて団子状にしたEM団子や、「EM活性液」を川や湖に入れて、水質改善を図ろうとする人や
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