久しぶりに工事進行基準の話。先日の情報サービス産業協会のセミナーを聴講していたら、講師がちょっとヤバイ話をしていた。それは、SIでのリスクを考慮して積んでおいた予備費、つまりノリシロの扱いだ。ヤバイというのは、下手をすると税務署ににらまれる恐れがあるということ。それも問題だが、この話はユーザー企業との関係を考えると結構根深い問題だ。 個々のSI案件のリスクを考慮して原価の見積もりの際にノリシロを付けるのは、ITベンダーにとって当然のビジネス行動。ユーザー企業が要件をまとめきれず、開発に向けてのまともな体制も作れないのなら、ITベンダー側のリスクは当然高まる。だから、ITベンダーはそのリスクを何らかの方法で計数化して、料金に上乗せしてユーザー企業に「お見積もり」を出す。 リスクはコストによってヘッジする。これはあらゆるビジネスの常識。ところが、まともな要件定義もせずシステム開発を丸投げしよう
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