W3CとWebブラウザの「標準」 ブラウザの進化の歴史は、Webにおける「標準」の進化の歴史と並列の関係にある。PCか組み込みか、オープンソースかプロプライエタリかといった実装の違いを問わず、少なくとも現在のブラウザ開発は「W3Cが定めた標準」を意識して進められている。 そのW3C (World Wide Web Consortium) は、WWW生みの親Tim Berners-Lee氏、およびMITやCERNが中心となり、1994年10月に設立された非営利団体。1993年にMosaicが誕生してまもなく、ブラウザ開発者それぞれが独自の新機能を追加 (「タグ」の実装) する状態に陥ったが、WWWを全世界共通の、ロイヤリティーフリーのオープンなサービスとして維持するためには標準化が必要、という認識のもと設立された経緯がある。 現在のW3Cは、MIT (米) とERCIM (欧州)、慶應義塾大