動向レビュー 欧米における図書館活動に係る著作権法改正の動向関西館文献提供課:南 亮一(みなみ りょういち) はじめに 図書館活動に係る著作権法改正の動向は、日本については紹介されることがある(CA1528参照)(1)ものの、外国の動向については、特定の国(CA1604参照)や特定の分野(CA1579参照)を扱ったものはあるが、全体については管見によれば見当たらない。 そこで本稿では、欧州連合(EU)を含む欧米諸国における著作権法の改正の動向についてレビューすることで、世界的な動向を明らかにすることとしたい。それに際しては、情報のデジタル化・ネットワーク化に係る著作権法の対応が行われた1990年代からの動向と、その対応がおおむね終わるタイミングで生じたGoogleブックスプロジェクトへの対応が中心となった2005年ごろ以降の2期に分けて説明することとする。 なお、紙幅の都合で、世界知的所
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