平成24年に閉館した川崎市麻生区の私設児童図書館が今秋“復活”する。同区内の総合児童福祉施設「白山愛児園」と特別養護老人ホーム「ラスール麻生」の地域交流スペースに同図書館の蔵書計約8千冊を置けることになり、かつて図書館で読書ボランティアを務めていた有志が新天地での開館に向けて準備を進めている。(古川有希) ◇ 「私設ゆりがおか児童図書館」は昭和51年、渋谷益左右(えきぞう)さん、たけさん夫妻が私財を投じて開館した。益左右さんが館長となり、夫妻が所有する一戸建てに絵本や児童書など約1万5千冊をそろえた。同図書館の運営を手伝うボランティアグループ「ゆりの子会」が中心となって読書会や人形劇などのイベントを多く行い地域住民に愛される空間となった。 ゆりの子会の初代代表を務めた吉沢登子さん(70)は、「活動を通じて本や子供のすばらしさを身を持って体感できた」と振り返