フランス留学から帰った医師の印象は、「フランス人は臭かった」でした。私が東京の某大病院に勤務していた時の話です。1年程、フランスへ留学して戻った医師に感想を聞いたところ、先ず言ったことが、「臭かった」でした。フランスでは、体臭を消すために香水が発達したようですが、この香水の香りと体臭が混ざり合い、それは強烈に臭いと言うのです。誰も乗っていないエレベーターにも臭いが残り、乗っているのが辛かったそうです。聴診器を当てて診察をしている時は、臭いで吐き気がするそうです。フランス人は入浴しませんので、毎日入浴する清潔な日本人には特に応えたと思われます。 思い出せば、ベルサイユ宮殿で華やかに舞踏会が行われていた時代は、宮殿内部も町も、フランスやイギリスでは都市の至る所が便臭で充満していたはずです。祭りになると、パリの噴水はオレンジ入りの水を噴き上げたそうです。贅沢を楽しんだのではなく、街頭に溢れる糞