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Bookと自然人類学に関するja_bra_af_cuのブックマーク (9)

  • われわれは運動をするために進化してきたわけではない──『運動の神話』 - 基本読書

    運動の神話 上 作者:ダニエル E リーバーマン早川書房Amazonこの『運動の神話』は、『人体600万年史 科学が明かす進化・健康・疾病』などの著作や、身体活動に関する研究で知られる人類学者ダニエル・E・リーバーマンによる、運動についてのノンフィクションである。書名に「運動の神話」とついているのは、書が運動にまつわる神話とその実態を紐解いていくだからだ。 たとえば、運動の神話のひとつに「私たちは運動をしたがって当然だ」というものがある。われわれはもともと狩猟採集民で、日頃ずっと歩いたり走ったりと身体活動が活発な状態にあったわけだから、体を動かすのが当然なのだと。そうやって運動を推奨し、運動は薬だ、老化と死期を遅らせる魔法の薬だ、と吹聴しつづける人たちもいるが、著者はそうした人たちのことを”エクサシスト”(exercist)と呼んでいる。 運動なんてしたくなくて当然だ 実際のわれわれは

    われわれは運動をするために進化してきたわけではない──『運動の神話』 - 基本読書
  •  「歌うネアンデルタール」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    歌うネアンデルタール―音楽と言語から見るヒトの進化 作者: スティーヴンミズン,Steven Mithen,熊谷淳子出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2006/06メディア: 単行購入: 2人 クリック: 72回この商品を含むブログ (40件) を見る 「心の先史時代」でヒトの認知の進化について領域的な心のモジュールが認知的な流動性を獲得して現代人類の心を持つようになったと主張した著者の最新著.(この間に「After the Ice」という氷河期以後を扱ったがあるのだがまだ訳されていないのが残念) 書においては言語と人間の認知について複雑な主張を展開しているが,一言で言うと類人猿からネアンデルタールまでは現在の人類の言語のプロトタイプである全体的で感情伝達的な発話様式(これを著者はHmmmmと名付けている)があった.これが彼等が現代人類のような文化を発達させ得なかった要因のひとつ

     「歌うネアンデルタール」 - shorebird 進化心理学中心の書評など
  • 書評 「人間の本質にせまる科学」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    人間の質にせまる科学: 自然人類学の挑戦 東京大学出版会Amazon 書は若手研究者たちにより執筆された自然人類学の総説・入門書になる.内容的には東京大学の駒場の1,2年生向けのオムニバス講義がもとになっているようだ.自然人類学は「人間とは何か」という問いを自然科学的に探究する営みであり,時系列的にはチンパンジーとの分岐から未来まで,対象のスケールとしてはゲノムレベルから地球生態系までを視野に入れた広大な学問領域になる.書ではそれぞれの専門家から人類進化の軌跡,ゲノム科学,ヒトの生物としての特徴,文化とのかかわりが解説されている. 第1部 人類進化の歩み 第1部は,霊長類の行動と社会,チンパンジーとの分岐から猿人*1まで,ホモ属,ネアンデルタールという4章構成になっていて,人類進化の最新の知見が要領良くまとめられている.各部において内容的に興味深かったところを紹介しておこう. 霊長類

    書評 「人間の本質にせまる科学」 - shorebird 進化心理学中心の書評など
  • デイヴィッド・ライク『交雑する人類』(日向やよい訳) - logical cypher scape2

    サブタイトルは「古代DNAが解き明かす新サピエンス史」てまあり、遺伝学による人類史研究の 筆者は一時期ペーポの研究所にいた人で(今は独立した研究室を持っている)、こののタイトル的にも、ネアンデルタール人やデニソワ人と現生人類との交雑の話かなと思って手に取ったのだけど、まあ、それらについての話題も結構ページ数割いてちゃんと書かれているが、メインとなる話題は、それよりももう少し後の時代(1,2万年前〜数千年前)で、現生人類内での集団間の交雑が扱われている。 河合信和『ヒトの進化七〇〇万年史』 - logical cypher scape2を読んだのは、このの予習(「ゲノム革命」以前の定説の確認)の意味もあったのだが、扱われている時代について重複があまりなかった。まあ、700万年のうち、DNA使って遡れる期間のこと考えてみると当たり前っちゃ当たり前の話なのだが……。 旧石器時代あたりをまと

    デイヴィッド・ライク『交雑する人類』(日向やよい訳) - logical cypher scape2
    ja_bra_af_cu
    ja_bra_af_cu 2020/07/26
    やはり人種主義とのあいだに緊張関係が生じるのだなあ
  • 脳が進化していくどのタイミングで神が現れたのか?──『神は、脳がつくった――200万年の人類史と脳科学で解読する神と宗教の起源』 - 基本読書

    神は、脳がつくった 200万年の人類史と脳科学で解読する神と宗教の起源 作者: E.フラー・トリー,寺町朋子出版社/メーカー: ダイヤモンド社発売日: 2018/09/27メディア: 単行この商品を含むブログを見る神は脳がつくったとはいうが、だいたいの感情や概念は脳が作っとるじゃろと思いながら読み始めたのだが、原題は『EVOLVING BRAINS, EMERGING GODS』。ようは「具体的に脳が進化していく過程でどの機能が追加された時に、神が出現したのか?」という、人間の認知能力の発展と脳の解剖学的機能のを追うサイエンスノンフィクションだった。神は主題ではあるが、取り扱われるのはそれだけではない。 認知能力が増大した5つの変化 書では主に、認知能力が増大した5つの重要な段階を中心に取り上げていくことになるが、最初に語られるのはヒト属のホモ・ハビリスである。彼らは230万年前から1

    脳が進化していくどのタイミングで神が現れたのか?──『神は、脳がつくった――200万年の人類史と脳科学で解読する神と宗教の起源』 - 基本読書
  • 2018年12月号 | 日経サイエンス

    2018年10月25日 A4変型判 27.6cm×20.6cm 定価1,466円(10%税込) ご購入はお近くの書店または下記ネット書店をご利用ください。 電子書店リスト 愛読者アンケート 詳報 ノーベル賞 がん免疫療法でノーベル賞 生理学・医学賞 庶 佑氏/J.アリソン氏に 未知の免疫機構 発見へつないだバトン  出村政彬 免疫の「ブレーキ」解除でがんをたたく(再録)  J. D. ウォルコック 物理学賞 レーザー光で物体を操作し観察する  古田彩 化学賞 タンパク質を試験管内で進化させる  古田彩 特集:新・人類学 【第1部 人間性の起源】 特異性 ヒトがヒトを進化させた  K. ラランド 知能 思考力をもたらした2つの性質  T. ズデンドルフ 意識 意識を持つのは人間だけか  S. ブラックモア 言語 高度な言語が生まれた理由  C. ケネリー 図解 データで見る脳の違い  C.

    2018年12月号 | 日経サイエンス
  • キム・ステレルニー『進化の弟子 ヒトは学んでヒトになった』 - logical cypher scape2

    サブタイトルにあるとおり、ヒトのヒトたる特徴がどのように生まれてきたか、についての キーワードの一つは「徒弟学習apprentice learningモデル」である。 徒弟が親方から技術を盗んで覚える、という学習スタイルによって、ヒト族は知識や技術を伝達し、蓄積し、増やしていった、というモデルである。 書の原著タイトルは、The Evolved Apprenticeであり、そのまま訳せば「進化してきた徒弟」となるのかな、という感じもする。 また、「ニッチ構築」や「正直メカニズム」などもキーワードだろう。 「徒弟学習モデル」を可能にするのは、ニッチ構築という環境構築能力である。ヒトの進化というのは、個体の認知能力が向上するというだけでなく、環境や学習との共進化ないしフィードバックループであったのだ、というのがステレルニーの主張の一つである。 また、こうした学習と関係するのが、ヒトの協力行

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  • 『我々はなぜ我々だけなのか』が科学ジャーナリスト賞2018受賞!(川端 裕人)

    2018年の科学ジャーナリスト賞に、ブルーバックス『我々はなぜ我々だけなのか』(川端裕人著/海部陽介監修)が選ばれました。この賞は科学技術に関する報道や出版、映像などで優れた成果をあげた個人を日科学技術ジャーナリスト会議が表彰するもので、選考にあたっては社会的なインパクトがあることが重視されます。また、優れた啓蒙活動をした科学者や科学技術コミュニケーターなども対象としています。 作品の受賞理由は以下の通りです。 著者の川端裕人さんに、受賞の感想と、作品への思い入れを語っていただきました。 ※ 「科学ジャーナリスト賞2018」決定についての公式HPはこちら https://jastj.jp/info/20180425/ ※作品は第34回「講談社科学出版賞」の受賞作品にも決定しました! (2018年7月20日追記) 世界で唯一無二の ――このたびは2018科学ジャーナリスト賞の受賞、

    『我々はなぜ我々だけなのか』が科学ジャーナリスト賞2018受賞!(川端 裕人)
  • 『現代思想2016年5月号(特集:人類の起源と進化)』 - logical cypher scape2

    山極・諏訪対談と、赤澤・西秋対談が一番面白かった。 現代思想 2016年5月号 特集=人類の起源と進化 -プレ・ヒューマンへの想像力- 作者:養老孟司,山極寿一,赤澤威,長沼毅,大澤真幸,吉川浩満,諏訪元,西秋良宏,篠田謙一,三中信宏,磯崎新青土社Amazon 特集*人類の起源と進化――プレ・ヒューマンへの想像力 【討議1】プレ・ヒューマンへの想像力は何をもたらすか /山極寿一+諏訪 元 【起源へのアプローチ】 ホモ・サピエンスの質をゲノムで探る /篠田謙一 ヒトの体と心のなりたちについて /長沼 毅 人類の起源という考えそのものについて /吉川浩満 【討議2】ネアンデルタール人との交替劇の深層 /赤澤 威+西秋良宏 【ヒトびとの軌跡】 揺らぐ初期ホモ・サピエンス像 出アフリカ前後のアフリカと西アジアの考古記録から /門脇誠二 考古学から見た人類活動の変化 旧石器時代の物質文化を中心に 

    『現代思想2016年5月号(特集:人類の起源と進化)』 - logical cypher scape2
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