発達障害という言葉は、ずいぶんと知られるようになりましたが、女性の発達障害については、まだまだ十分理解されていません。 しかし、女性は男性より家事労働の時間が長く、出産、子育てでも大きな役割を担います。そのために、発達障害の女性は、たとえその程度が軽くても、妻として、母としての役割が大きな負荷となり、生きづらさが顕著となり、生活するうえでの困り感が重くのしかかるのです。 今回は、女性の発達障害について基礎から解説した書籍『女性の発達障害 困りごとにどう向き合うか』から、“女性ならでは”の困りごとについてお話します。前編:気づかれにくい「女性の発達障害」。職場で、家庭で、こんな経験をしたことありませんか? 「女性なのに」という視線が困難さを強める 発達障害の女性が苦痛や生きづらさを感じるその背景には、「女性なのに」というかたよった視線も影響しています。悪意のない場合も多いのですが、苦しい思い