もともと、ウェブは、文書データを交換する爲に開發されたメディアです。HTMLは、データ交換に便利なやうに、特定のアプリケーションに依存しない汎用的なデータ形式として開發されたものです。今、セマンティック・ウェブとか、ユーザビリティ・アクセシビリティとか言はれるやうになつてきましたが、互換性の高い文書、出來る限り多くの人から利用され易い文書を作るべきでせう。このコーナでは、さう云ふ本來のウェブの姿を明らかにし、より便利なウェブを實現する爲、參考になるであらう本を紹介します。 村井知生/著 相原哲哉/著 、成美堂出版 価格:1,470円 良い本は、駄目な本に紛れて出る。題名からしてありがちな駄目本かと思はれる本書だが、中身は正しい入門書。「HTMLはマーク附け言語である」と云ふ立場から、著者は、なぜ或記法を用ゐるべきなのか、を一々納得のいくやうに解説して呉れる(意外な事に、讀者を納得さ