英語教育だけじゃ足りない もう一つの事例として、阪神間で英語の幼児教育を提供しているYSEというプリスクールを取り上げたい。YSEを立ち上げたのは、自らバイリンガルとして育ち、英語教育の業界でも経験を積んだ女性である。彼女は、自分の子供を、国際的に受け入れられる価値観やしつけを身に付けたバイリンガルに育てたいと考えた。ところが、日本国内でそれを実現すべくスクールなどを探してみたが、自分の求めるサービスは国内には存在しないという現実に行き当たったのだ。 もちろん英語教育を提供するスクールは数多く存在する。しかし、英語教育に携わってきた彼女を満足させる少人数制のきめ細やかな教育を提供するスクールはなかった。不幸なことに、英語に親しんだことのない親たちは、既存のスクールのサービスがどのようなものかを判断する目さえ持ち合わせていないようだった。 ないなら自分で始めるしなかいと、自ら米国の学校で教員
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